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港区地下駐車場「二酸化炭素中毒事故」現場画像!アロンアルファのビルで安楽死ガス

西新橋の地下駐車場で二酸化炭素中毒ニュース・事件

東京港区西新橋1丁目のビル地下駐車場で23日昼頃、消火設備の点検作業中の操作ミス、誤動作により駐車場内に二酸化炭素を噴霧し、作業員3人が病院に搬送され、このうち2人が死亡、1人が意識不明の重体となった事故。

 

事故現場画像、場所はアロンアルファで有名な東亞合成(株)、一酸化炭素よりも怖い二酸化炭素の恐怖とは。

【画像】事故現場の新橋地下駐車場は「アロンアルファ」の東亜合成ビル

事故が起きたのは東京都港区西新橋1-14-1にある東亜合成ビル。1975年に竣工した地上8階地下1階でなる都内ではよくある規模のオフィスビルです。

このビルには東亜合成の本店のほかに、MTエチレンカーボネートやTGコーポレーションなど、東亜合成の関連企業が入居しています。

西新橋の地下駐車場で二酸化炭素中毒

 

西新橋の地下駐車場で二酸化炭素中毒

都営三田線 内幸町駅 徒歩1分
東京メトロ銀座線 虎ノ門駅 徒歩4分

現場は都営三田線内幸町駅から徒歩1分、東京メトロ銀座線虎ノ門駅から徒歩4分の場所。オフィス街で外堀通りに面していて交通量も多いところです。

 

東亜合成は瞬間接着剤の「アロンアルフア」などを製造している化学メーカーなので、研究開発途中での事故も疑われましたが、現場ビルは本店オフィスとなっていますので、化学薬品の使用等はありませんでした。

ちなみに裏手に隣接するイーグル西新橋ビル(1階が中華料理店)の4階には「東亜合成・東京テクノ・ラボ」という研究施設があります。

一酸化炭素よりもヤバかった、「二酸化炭素中毒」

「一酸化中毒」というと家庭で使用するガス機器や石油機器を正しく使わないことで、酸素が不足して不完全燃焼を起こして発生する「有毒ガスによる中毒」として広く知れ渡っています。

一酸化炭素(CO)は色も臭いも無く、毒性が強い気体のため、ほんの少しでも吸い込んでしまうと気づかないうちに中毒になる危険があります。
一酸化炭素(CO)中毒の最初の症状は風邪に似ていて、なかなか気づきにくく、次第に頭痛、吐き気がしてきて、手足がしびれて動けなくなり、重症になると、人体に強い機能障害を起こしたり、意識不明になって死にいたることもあります。

引用:日本ガス石油機器工業会

今回の事故は「二酸化炭素中毒」というあまり聞きなれない言葉ですが、地下駐車場にあったのは、火災の際に二酸化炭素を噴出して火を消し止めるものです。消火剤がガスの為、消火後の汚染が少なく、コンピューター室や通信施設、美術館などに設置されます。

 

しかし、二酸化炭素を使用し、室内または建物周辺の酸素濃度を低下させて窒息消火する性質のため大変危険であることも事実です。

今回は点検中の誤作動という不幸な事故でしたが、二酸化炭素消火設備は人間の完全退避後の使用が基本で、万が一人命を救出しようなどと放出後の空間に入ったら最後、皮膚呼吸すらできずにまず助からないという恐ろしい設備でもあります。

西新橋の地下駐車場で二酸化炭素中毒

二酸化炭素は犬猫の安楽死に使用する

日本では犬や猫の殺処分の際に二酸化炭素を使用しています。

高濃度の二酸化炭素は哺乳類の呼吸中枢を麻痺させるので、小・中型動物の場合には二酸化炭素による昏睡と自発呼吸の停止による窒息死で処分するという方法が一般的であり、最終的に死体は焼却される。

引用:ウィキペディア

これは「できる限り殺処分動物に苦痛を与えない方法を用いて当該動物を意識の喪失状態にし、心機能又は肺機能を非可逆的に停止させる方法」のために使用されています。

 

しかし二酸化炭素の使用は犬や猫など小動物に限ったことのようで、人の安楽死を条件付きで認めているスイスやオランダ、ベルギーなどでも、二酸化炭素は使用されていません。

駐車場でなぜガス系の消火設備を使用?先月には名古屋でも

今回の事故原因である二酸化炭素消火設備や、ハロン1301といったガス系の消火設備は、コンピューターや美美術品を傷めないために適したものであることは分かりました。

 

でもなぜ車置き場である地下駐車場で使用されていたのでしょうか。駐車場であればスプリンクラーによる水や泡消火といった従来の消火設備でも問題なかったはず。

 

これにも訳があるようで、泡消火だとやはり鎮火後の後始末や利用客への補償といった問題が発生するのと、車内部の火を即座に消せるのは水や泡ではなくガスだからのようです。

 

しかし、理由がわかって納得したいところですが、点検ミスひとつでたびたび起こる死亡事故は、実際に火災が発生するリスクよりも危険度が大きく感じてしまうのは私だけではないはずです。

消火設備の点検中に誤作動で二酸化炭素が充満し2名の作業員が死亡したとのニュース。昨年も何処かで同じ事故が起きたが何故繰り返されるのか?消火設備のメーカーは?事故があった事を、人は簡単に忘れすぎる。機器類の誤作動による死亡事故は、過去にシンドラー社製のエレベーターでも複数回あった。

なぞのでっかいホースの車は「排煙高発泡車」

報道映像中に見られる謎の大きなホースの車両は、東京消防庁のハイパーレスキュー隊が所有する「排煙高発泡車」です。

排煙高発泡車

出典:日本機械工業株式会社

排煙高発泡車は、大型のファンで大量の消火泡を射出する装置を備えており、地下街等で火災が発生した場合、膨張製の泡沫を大量・連続的・短時間に充満させ、排煙、熱気の遮断により火勢の制圧を図ります。
また、大容量の煙吸引装置を備え(ファンの回転方向を正・逆転ミッションで 切替える事で使用)、火災で発生した濃煙、熱等を早期に吸引し、人命救助活動等を容易にします。

本来はその名前からもわかるように、大きなホースから消火泡を射出することを主として使われるようですが、今回は「火災で発生した濃煙、熱等を早期に吸引し、人命救助活動等を容易にします。」とあるように、駐車場に充満した二酸化炭素の吸引に使われたと考えられます。

排煙高発泡車

出典:boardnews.jp

西新橋1丁目ビル地下駐車場事故の概要

東京・港区のビルの地下駐車場で消火設備の点検作業中に二酸化炭素が充満し、作業員3人が病院に搬送されたが、このうち2人が死亡、1人が意識不明の重体。

23日午前11時ごろ、港区西新橋にあるビルの地下駐車場で消火設備を点検していた作業員から「点検中に二酸化炭素を噴霧してしまった」と110番通報があった。
この事故で、作業員の男性3人が病院に搬送されたが、2人が死亡し、1人が意識不明の重体だという。
当時、6人で作業をしていて、ほかの3人は自力で避難したという。 点検中の作業員が誤って消火設備を作動させてしまったとみられ、警視庁はくわしい状況を調べている。

引用:FNNプライムオンライン

西新橋のビルの地下駐車場で消火設備の点検中に起きた事故。

「点検中に二酸化炭素を噴霧してしまった」というガス系の消火設備を取り扱う際には絶対にあってはならない不注意です。

 

リスクの大きい設備のため「社員教育の徹底などが難しいから、廃止にするべき設備」(消防設備業者)とは以前からいわれていたようですが、2名死亡、1名重体という不幸を招いてしまいました。自力で脱出できた3名は奇跡としか言いようがありません。

 

<追記>

意識不明の重体とされた男性はその後の報道で、軽傷で命に別状はないとのこと。

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